住宅:大和郡山の家

■住宅設計のコンセプト
現場は、高度経済成長期にまとめて建てられた建売住宅の一角にある。四方を隣家に囲まれ、南側は擁壁によって地盤が2mは高く隣家がより迫って感じる。北側6mの前面道路でガレージは自動車2台分が必要とのご要望であり、玄関スペースを加えると9m弱の間口はそれでいっぱいになる。それでも南の眺望が開けていれば何も問題はないのだが、期待できないことから、2階をリビングにすることを勧めた。
1階は主寝室と子供室を配置。子供室は現行1室で使用し将来2室で仕切れるようにした。またどちらかのご両親との将来の同居に対応すべく、給排水の先行配管を施した。2階が
リビングになったことから玄関より2階へ上がるアプローチには、坪庭を造ったり2階天井部をガラス床にしたりと仕掛けを用意し、上がることが苦にならないよう配慮した。
リビングの中心は南側に配置し一応の完了を得たのだが、最後にもう一度確認ということで、解体前の既存建物の2階へ上がりViewをチェックしたところ、南側は視線もあり風景もよくない。むしろ道路を挟んで隣地の視線はあるものの、その向こうに広がる古墳の(これが奈良らしい)森風景を持つ北側のほうがあきらかに気持ちがよかった。再度プランを練り直し、リビングの中心を北側へ配置し北へ開いたプランへと修正し、最終プランへと納まっていくことになっていったのであった。
南側を重視しない計画にはやや勇気がいる。施主も工事中は不安であったと思うが、明るく開放感のある空間が出来上がったことで喜んでいただいている。
■住宅データ
所在地
:奈良県大和郡山市
家族構成
:夫婦+子供1人
法規
:都市計画区域内 市街化区域 第一種住居地域
:建ぺい率 60%
:容積率 200%
構造・工法
:主体構造 木造在来金物接合工法 モッケン金物工法
:構造材 集成材
:基礎 ベタ基礎(地盤:柱状改良補強)
規模
:地上2階 + ロフト
:敷地面積 130.99 39.62坪
:床面積 1階 53.00
2階 57.96
:延床面積(法規上) 133.31 40.32坪
主な仕上
:外壁 ニチハモエンサイディング張
ユメロック塗装(ロックペイント)
ベルアートSi スタッコ吹放し(エスケー化研)
:内壁 珪藻土クロス貼 一部ラーチ合板張
:天井 クロス貼
:床 信州南波から松(木童)
ラッペンワックス仕上(プラネットジャパン)
:屋根 ガルバリウム鋼板 瓦棒葺
施工
:株式会社 山本(安)工務店
竣工
:2006年 4月
■Process
| 現場には高度経済成長期にまとめて建てられた 建売住宅が建っていた。 |
| 解体、地盤補強のための柱状改良が完了。 建物の配置を確認し、基礎工事が始まる。 |
| 配筋検査。 ガレージにも基礎同等のスラブ・地中梁配筋を施すため 基礎エリアは広い。 |
| 棟が上がる。 建蔽率をいっぱいに使った計画のせいだろう、 近隣より大きな建物に見える。 |
| 2階リビングから北デッキ側のヴューを確認する。思い切って北に開く計画にして正解だった。 |
| 上棟式。 遠方よりご夫婦両方のご両親にも参列いただいた。 |
| プラスターボードが貼られと空間が把握しやすくなる。 作業も大詰め。 |
| 壁が仕上がり完成間近。 1Fに光を落とすためのガラスの床もきれいに納まった。 |
| 完成。 若い現場監督助手がしみじみと見上げる。 お疲れさんでした! |
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