住宅:童庵

■住宅設計のコンセプト
施主が少年期を過ごした福知山市字拝師は今も牧歌的な田園風景に集落の点在するのどかな場所で、ご両親と暮らすため、また男の子三人の子育ての場としてご夫妻はこの場所を選びました。
普段、道路以外の三方を塞がれ画一的に切り取られた住宅街での家づくりが多い私たちにとって、風景とは家と家の間に垣間見る僅かな隙間であり、そのためほとんどの場合は計画の中で積極的に創り出すものとなりがちで、今回のようにふんだんな借景に恵まれるというのは稀なことです。
施主のご希望であったキッチンに連動する大きなダイニングテーブルを中心に配置しリビング越しの縁側デッキで有機的に内外を繋ぐという仕掛けがこれほど効果を上げたのは、云うまでもなくこの南側の遠い風景のお陰だと云えます。
わんぱく盛りの三人の兄弟たちは、家も野も隔てることなく駆け回ることでしょう。 そして日本人が、経済を優先し未だ欧米の文化に焦がれオリジナリティを失っていく中で、次の時代に繋げていくべき感性をこの大いなる大地と父と母のやさしさに抱かれて養ってゆくに違いない。私たちの取組んだこの家が風景の一部としてその道しるべになればと願うところです。
■住宅データ
所在地
:福知山市字拝師
家族構成
:夫婦2人+子ども3人
法規
:都市計画区域内 市街化調整区域
:建ぺい率 70%
:容積率 300%
構造・工法
:主体構造 木造在来工法
建造材
:高知県産の燻煙ミスト乾燥させた杉・桧
基礎
:ベタ基礎
規模
:地上2階 + ロフト
床面積
:1階 98.37平方メートル
:2階 33.35平方メートル
:延床面積 131.72平方メートル(39.84坪)
主な仕上
:[外壁]珪藻土、しっくい塗
:[内壁]珪藻土、珪藻土壁紙
:天井 ラーチ合板、珪藻土壁紙
:床 北欧パインフローリング32平方メートル
蜜ロウワックス仕上
:屋根 耐摩カラーGL 横葺
施工
:米田建築株式会社
竣工
:2002年3月
掲載等
:新しい住まいの設計 2003年 2月号
■Process
![]() | 敷地。ご両親が住む母屋の手前の畑に計画する。 |
![]() | 地鎮祭の様子。 |
![]() | 雨の上棟式。 |
![]() | だんだんフォルムがはっきりしてくる。 |
![]() | 雪が降り風景が一変した。 |
![]() | 既存の植木を動かし、石畳のアプローチが玄関へのびる。 |
![]() | 春には桜が見事だ。 |
![]() | こんなロケーションでの計画はめったにない。 |
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